ひょっとしてSKKって日本語Markdownに最適なのでは
滑りこみPandoc Advent Calendar2019 2日目の記事。
1日目は@skyy_writingさんで
でした。
導入
人、人と会話していて、「なぜWYSIWYGが好まれるのか」などの話と、 「小説投稿サイトのマークアップ記法」の話から
「アスキー記号( #
や @
などアルファベット以外)の打ち込みコストと全角記号の入力コスト」
の話になった。日本語文書を書く際、通常のIMであれば所謂日本語モードでは記号類は全角入力を期待される。一方ASCII圏で多く開発されたマークアップはほとんどそのマークアップに半角のアスキー範囲の文字を用いる。それぞれの社の内部などのフォーマット規定はともかくとして、普及しているマークアップ・簡易マークアップはほぼそうだ。そりゃあ半角文字しか使っていないのに全角文字を態々マークアップ用に使うなんてことはないだろう。
普段からエディタでテキストを書く人間にとって、日本語キーボードであれば半角/全角
キー、USキーボードであればAlt
+~
を叩いてモードを変えるなんてのはブラインドで行う操作であるが、そうでない人間はあるいは全角記号を 変換
キーや スペース
キーで半角記号に変えて日々を過ごしているのではないだろうか*1。かな入力勢の話はしない。
であれば、強調を行うために *
を押すコストは、MSWordで「強調」ボタンを押し、また戻すコストより大きいのではないだろうか。マウス操作やショートカットキーでの操作などを考えると比較可能なものかは分からないが、まあASCii語圏のマークアップより手間がかかるといっていいのではないか。
つまりSKKを使おう
SKKそのものについてはOpenLabのページを参照されたい。オリジナルはEmacs上で動作させるものであるが、あまりに使いやすいので各種移植版が存在する、日本人のためのインプットメソッドである。代わりに、誤字として急にl
が挟まりやすくなったりする。
WindowsであればCorvusSKK
Ubuntuであればibus-skkなどがある。この文章もibus-skkを用いて記述されている。
で、このSKK(Like)、日本語入力モードのとき、記号類については半角(ASCII範囲の)記号を入力する。逆に全角記号を入力したいときはShift+Lを押して全角ASCII入力モードにする必要があるが、半角記号類を入れたいケースの方が多いだろう。
SKK(Like)を用いると、次のMarkdown文章は入力モードの変更なし*2に入力可能だ。
## はじめに
**この文章はエスケーケーで書かれている**。
…… SKK
って入れるのに入力モード変える必要があるからね。仕方ないね。どうしても入力モードを変えたくなければ辞書登録する手もあるが。
勿論、SKKに触れる機会のあるような人間が入力モードの切り替えコストぐらいでプレーンテキストマークアップよりWYSIWYGエディタを選択するとは思っていない。MarkdownをダシにしてSKKの布教を行いたいだけである。