編集トリガ
この記事はEWB アドベントカレンダー2019 の6日目です。 今日から数回はドキュメントフォーマットとしてEWBをみていきます。
編集トリガ
著者、あるいは編集者が使うことを想定したマークアップが「編集トリガ」です。 この「トリガ」、「triger」の表記のようです。
基本的に編集トリガは「//
」で開始します。初めて知ったときに意外だったのは
インラインとブロックのプレフィックスに差がないことですね。Re:VIEWでは違うので、
EWB由来で違うのかと思ってたんですが。より詳細な比較は12日とかの記事でやれたらいいな。
以下、<文字列>
は基本的に任意(デリミタ以外)とします。
インライン
Re:VIEWでは@<<命令文字列>>{...}
のように書くトリガですね。本文中で使います。
インラインでオプションが入ることもないようです。
...//<命令文字列>{ ... }...
ブロック
ブロックと私が分類しましたが、表現する際に改段落が必要なものとは限りません。
//<文字列>[]{\n //<文字列>}\n 閉じる方は省略した記法が可能です。Re:VIWWのブロックと同じ形になりますね。
//<命令文字列>[<オプション文字列>]{\n
//}\n
見出しなど、要素をネストしないものも便宜上こちらに書きます。
//<命令文字列>
### 標準編集トリガ抜き出し 標準で用意されているトリガです。まあ動作自体は上書きできますが、基本的な文書を作成するだけなら拡張をせずとも綺麗にマークアップが可能ということです。 EWBハンドブックに載っているのでそちらを参照いただければ大体事足りるので、 一般的?な軽量マークアップと比較して変わった書き方のものを中心に締切時間まで書いていきます。 テーブルは後日に回します。 #### 見出し 変わってるという程ではないですが、見出しの記法であっても編集トリガのプレフィックスがつくんだという地味な感動がありますね。一貫性がある……。
//i <文字列> \n
//ii <文字列> \n
//iii <文字列> \n
#### 数字つきトリガ 数字の個数の上限は書き換え可能だそうですが、なんというか突然書籍出版との妥協点を見せつけられた気分になりますね。一般的な軽量マークアップであれば、オプション(必須)で指定しそうな箇所です。図表のリストといったものを出力する都合上、ビルド時に数字が自動で出るより決め打ちでいきたかったのかもしれません。 上はキートップです。次は図表の参照、定義に使います。オプションの`-<英数字>`は枝番号を指定できます。 1番下は索引のマークです。実体は索引エディタで記述するそうです。 これによってEWB文書は綺麗に保てそうですね。各種索引系のツールを使った人は 分かるかと思いますが生で書くと見た目がヤバいことになりがちなので。
//key<数字>{
//key<数字>}
//f<数字>[-<英数字>] //f<数字>[-<英数字>] <文字列>
//in<数字>
#### 区切りトリガ(トリガ内) 箇条書きリストやキートップトリガの内部で、区切り文字として使います。 言われれば気持ちは分かるといった感じで、0から開発するときには中々考えつかないんじゃないかな。
//|
#### 連数字トリガ plextでお世話になった方も多いであろう`\rensuji`が透けて見える「縦中横」用の命令です。
//suji{
//suji}
#### 箇条書きトリガ `kl`は箇条書きレイアウトに突入することを表わします。 箇条書き最初の記号は`・`や`(1)`のように書いてあったりします。
//kl{
//kl}
#### 脚注 `ky`。そっか。 参照と定義部が同じ文字列の命令が多いように見えるのも特徴かもしれませんね。 上から定義部、参照部、脚注文字列です。
//ky{
//ky}
//ky<数字>
//ky<数字> <文字列>
実際に用いる際は以下のような形ですね。
...である//ky1。EWB//ky2 では...
//ky{ //ky1 脚注文
//ky2 EWBはアスキーが…… //}
#### LaTeXトリガ [tex:\LaTeX{}]文字列がぶっこめます。が、組版を壊すようなことを書くのは止めましょう。
//LaTeX{
//LaTeX}
#### EWBバナー なんと、EWBのバナーが出力されます! 便利!
//ABOUTEWB