自己顕示欲の開放治療所

erg, programming and something.

別名:Laughing and Grief 雑記

Latin and Greekは習ったこともない

真面目な記事の他、特定の方には不快と思われる事柄に関して言及を行うことがあります。ちょっと頑張りますが、Blog内で解決できなかった場合要望があれば別ページに技術記事は書き直します

BOOX Tab Ultra Cのレビュー

色々あって暫く使えなかったBOOX Tab Ultra Cが復活(復活ではない)したので、そろそろレビュー基感想記事を書きます。製品リンクはアフィリエイトですのでご了承ください。

感想であって主観的な内容であり、数値的裏付けはないのであしからず。

購入動機

先ず、私はBOOX Nova 3 Color (Nova Air Cより前のやつ)を使用していました。概ね満足していたものの、次の不満点があった。

  • フロントライトが寒色のみ(後のシリーズでは暖色にできる)
  • ストレージが32GB
    • 外部ストレージ(microSDスロット)が無い

読書用タブレットにおいてストレージは結構重要である。「常にインターネット上にコンテンツがあるから手元のストレージには今見る分だけダウンロードできればいい」というのは、自由に使えるWiFi圏内で生活、あるいは3台目4台目の端末に回線契約を行えるような強者、または出先で読むかもしれない書籍を自分で把握できる超人の特権であるからして。あと所持・購入電子書籍の総数が2桁の人間。

早い話が、持ち運びたい電子書籍数がストレージを超過しそうになっていた。一時期はUSB-C接続で常にmicroSDリーダを差しておくことも検討したが、接続部分の物理破損可能性と、接続中のバッテリー消費が激しいことから断念した。

ちなみに、カラーの色味自体は足りないものの、写真系をこの端末で見ることはほぼ無かったので不満は無く、部屋の明かりが暖色でないときは気が滅入る程度。 曇りの日の景色の見え方と似ていてちょっと落ち込むのだ。

購入

で、BOOX Tab Ultra Cが登場したので購入を決定した。ポイントは次の3点。

micdoSDスロット搭載はBOOX Tab Ultra Cより前の段階で出始めていたので、「そろそろカラー端末でも」と思っていたら、Ultraで出た。サイズが明らかに大きく価格がUltraになるので躊躇したが結局購入。

購入はSKTNETSHOPからにした。BOOXのショップと価格・輸送費を比べてそんなに差が無かったのが理由だったと思う。

BOOX Tab Ultra C 10.3インチカラー電子ペーパーディスプレイsktnetshop.com

キーボード付きにした。折角なので。

ファーストインプレッション

購入から到着まではそんなに待たなかったはず。で、到着。

前が7.8インチの端末だったので10.3インチあるとやはりデカいと感じる。多少厚みがあり、持ってみると持てなくはないが寝っころがるとちょっと辛いな、くらい。

カバーとはマグネットで「ピタッ」とくっつくのが面白い。嵌め込むタイプに比べスタイリッシュだが、側面の防護が薄くなるのがちょっと気になるといえば気になった。

セットアップ

Googleアカウントは「Onyxアカウント」の項目の「その他のアカウント」から追加できる。BOOXはこの辺のUI、地味に段々に改良されていて偉い。

システム言語を日本語に設定したとき、CJKフォントは初期ではNoto Sans CJK SCになっている。CJK共通漢字でSCが優先されるやつなので、JPに設定し直しておく。

予め買っておいたmicroSDをイン。現在のThinkPadなんかもそうだが、外部ストレージとしての用途のためか、抜き差ししづらいスロット(小さな穴に細い何かを差して押し込むとスロットの枠が飛び出す)。付属でこれを差す用の器具が付属しているのは嬉しいポイント。SanDiskの安めの512GBにした。1TBでも動きそうだったが価格と相性の冒険を避けた。

ウェブブラウジング

さて、起動してみての感想は表示の応答がかなり良いこと、それでも「カラー電子ペーパーとしては」という但し書きは付くし、iPadを使っている人に「明日からコレね」と渡せば不満は必至であるが。 しかし描画モードにもよるものの、ウェブブラウジングとよくある邪悪広告程度の切り換え速度程度であれば割とストレスなく表示ができる。これは後日何人かから「これくらいの速度であれば日常的に使えるかも」と同意を得た。Tab UltraやTab Ultra Cの場合メモリが4GBあるというのもあるだろうが。

コミック・小説・技術書

BOOXはKindle(物理)と違って、汎用的なAndroid端末に近く、Google Playストアや野良APKが使える。Kindle(物理)と違って。 まあ、Kindle OASISの防滴は風呂で使えるのと壊れても価格的に諦めが(Tab Ultra Cと比較すれば)つくというKindle勝利ポイントもある。でも物理KindleのUIが使い易く改善されないので-10000000点。

PDF・EPUBについてはインストール済みのNeo Readerがよくできているのでストレスはあまり溜まらない。嘘です。慣れただけで「どう操作すれば目的の表示が得られるか」を理解するのはちょっと分かりづらい。 ページの見開き表示について「1≡」「≡1」みたいなアイコンで察するのは厳しいね。慣れさえすれば、「PDFにマーカーを引いて後で見返す」なども熟せるし、付属のペンの動作もサポートしているのでよく使うアプリになる。

汎用Android端末の特権といえば、複数の電子書籍ストアアプリの混在。ということでBOOK Walker、hontoそしてKindleをインストール。それぞれデータの保存先を外部ストレージにしておく。 ちなみに、アプリUIの文字が白いためか、良かれと思ってシステムで背景色を省略すると見えなくなり、エスパーでメニュー操作することになったりするので、この辺の設定はいじらない方が良いかもしれない。 Book WalkerとhontoはNova 3 Colorではちょっとモッサリしていたが、Tab Ultra Cではちょっと応答が良い気がする。ページ捲りアニメーションを切ることも忘れずに。

10.3インチ端末では、ほとんどの漫画が見開き表示で良い感じのサイズになる。Nova 3 Colorではマンガはページごとに表示していたのだが、ウェブトゥーンでもないマンガは4コママンガであっても見開きの方がやはり良い気がする。ウェブトゥーンでは電子ペーパーは応答性の問題があるだろうが。ここまで面白いウェブトゥーンエアプで書いています。

ちなみに7.8インチでは、EPUBで物理A5版小説くらいなら、見開きで大体物理と同じ感覚で読めるくらい。10.3インチになると物理A5版は少々縦に余裕がありすぎる。

技術書の読みやすさについては、日本語書籍は見開きで結構読みやすい。英語書籍は単ページでないとちょっと見づらく感じたけれど行間とかの慣れの差かな。

カラー解像度

カラーの解像度について、Nova 3 Colorのときは100くらいだったと思うが、Tab Ultra Cでは150。「写真はやっぱりきついが、イラストは許容くらいになった」が周囲と一致した感想。まあちょっと寒々しく感じる色合いになってしまうこと自体は変わらない。Kaleidoの方針が応答性重視なので、これは合わないなら最初から別系統を買うべきだし、別系統も今現在非電子ペーパーに迫るほどではないので、初めてで試してみるならKaleidoの方がおすすめです。

スキャンの粗いコミック電子書籍を読むときは、設定で黒の濃さを思いきって50以上上げてしまった方がよい。この辺の設定をアプリごとに細かく設定できたりという配慮については、BOOXが長じているポイントであると思う。

バッテリ

以前より大きい分持ちは良い気がする。とはいえWiFiをオンにしているとそれなりに早いので、必要時以外は切っておく方がよいのは変わらない。

キーボードについて

キーボード付きカバーを同時購入した。このカバーについては、ペンをしっかり固定できる点は通常のカバーより優れている。

しかし結論としては「持ち歩くならコンパクトなBTキーボード」である。

先ず、普段の非キーボードカバーより取り回しが悪い。カバー固定がマグネットで切り換え自体はスムーズなのだが、若干重いのと、キーボード部分がフラットで折り畳めないので開け閉めがちょっと大きくなる。これはタブレット付属のキーボードあるあるであるが。

次に、接点が思ったより不安定。このキーボードは物理接続で、ベストポジション以外では接続を認識しなかった。個体差があるかもしれない。

そもそもBluetooth対応なので、より使いたいキーボードがあるならそちらを持ち歩いた方がよい。電車内でラップトップ状態で使うことがないからかもしれないが、接点の不安定さを考えると使用機会があってもあまり魅力的でないかも。

遠出のとき、私はFILCO MINILA-R Convertibleを持ち歩く。ノートPCで使うのがメインだが。

IME

Onyxキーボード、ASOPキーボードが初期に入っている。

が、 https://twitter.com/xiupos氏のAndroid SKK多言語対応版を導入。SKK以外の入力ではストレスを感じる体になってしまっているため。 Android 11で動作確認されており、大変助かりました。

github.com

「初回時に設定から辞書を解凍」について、「入力と言語」で「Android SKK」右の「>」の箇所をタップで設定画面に入れるのだが、最初タッチエリアに入っていなかったのか中々この画面に入れず、他のAndroid端末で試してみて存在を確認してからやり直した。

指紋センサ

認証させたGoogleアカウントがWorkspace Enterprise(個人だけど)ということもあり、PINは設定する。しかし「ちょっときららでも摂るか」というときに起動画面でポチポチ打つのは面倒だ。朗報。BOOX Tab Ultra Cには指紋センサがある。登録手順は難しいことは無いので省略。これは体験がかなり良い。

今回の画面破損について

上の情報が大体発売時で、3週間ほど前に電子ペーパー部分を破損した。普段入れないバッグに入れて持ち運んだところ、外圧で破損したらしい。表面は傷無し。画面全体に黒い線が数箇所、画面端に幅1cm長さ6cm程度の虹色が出現した。本三冊やノートPCと同じ場所に一緒に持ち運ぶのが悪いのは、そう。で、なんやかやBOOX Tab Ultra Cが復活したので今回投稿した。

雑感

やはりサイズが大きいと圧力を受け易い面がその分拡大するので、事故可能性は上がるよね。持ち歩くサイズとしては7.8インチくらいまでが私には丁度良いのだなあと感じた。

現在は8インチのBOOX Tab Mini Cが発売されている。サイズ的にはこれを新たに買うことも検討したのだが、microSD非対応なのだ……。BOOX Pageの方はmicroSD対応なのに。

まあ、思ったよりも繊細だったので丁重に扱う必要はあるのだが、積み電子書籍が溜まってきていたら是非検討してほしい。そしてもっと低価格microSDスロット搭載高機能カラー電子ペーパー端末が普及してほしい。

DS923+にjpsonicを導入したときのメモ

github.com

github.com

tesshu.com

tesshu.com

基本的にはjpsonicのwikiのInstallationをなぞります。

  • ちょっと違ったポイントとして、synopkgctlの、というかDockerアプリ導入は「ContainerManager」だった。
  • 最初、フォルダのパーミッションを間違えたせいか、ログイン後ユーザ設定を行ったところエラーで入れなくなった。Dockerドカドカ初心者マーク外れたことなし。
  • 読み込み対象のフォルダの設定をInstallationとちょっと違ったものにしていたら、jpsonicを起動した後フォルダの読み込みが上手くいかなかった。File Stationくんあたりが作っているであろう#recycleファイルや@aeDirなるフォルダがダメそうだったので、読み込みの除外指定を行ったところ上手くいくようになった。

再生時にデスクトップのBluetooth接続スピーカから音が出ない音源があった。ハイレゾ音源交じりで登録していたためで、対応している出力からに変更したらちゃんと聴こえた。

DMM.Makeで買ったスタンディングデスク用のキーボードスライダーを調達した

記事中のAmazonリンクはアフィリエイトリンクになっています。

デスクの幅は60cm

自室での作業はDMM.Makeのスタンディングデスクを使っています。電動ではないものの高さ調節はスムーズに行えるので、立ったり座ったりと、腰と相談しながら作業ができるのでテレワークに重宝しています。会社のデスクもスタンディングデスクにできればいいのに。

この製品のつくりに不満はないのですが、ノートパソコンを置いて座って作業していると首の角度などがちょっと健全ではない。

そこで、デスクに一段低いキーボード置き場を設置しで首の角度を緩やかにすることを試みました。

デスクの造り的に、天板に穴を空けるタイプはちょっと敬遠したいところ。クランプ式を探しました。

キーボード置き場製品はそこそこあるのですが、「いいな」と思った製品の説明を見てみると、「フルキーボードも余裕で置ける!」のような売り文句のものが多い。

ところで設置対象のデスクの横幅は60cm。これをオーバーするサイズではクランプをひっかけられません。

惜しかったのはサンワダイレクトの100-KB009。横幅のサイズは62cmちょい。

以前の試み

本記事以前の段階で、レール式を諦めて横に回転するタイプを試行しました。 購入した後、回転して仕舞おうとすると、デスクの脚と干渉することが発覚し、収納不可の状態で暫く運用していました。

不満はありつつ使えないこともないという状態だったのですが、最近手前側に傾くようになってきました。クランプにあてがわれているクッション材が潰れてきたようです。 軸が一点であるし、収納できないまでもちょっと横に回してみたりなどしていたので、クランプを締め直したりしても問題は短期で再発することが予想されました。

今回

キーボードスライダー(板無し)を購入

ということで今回は板を自分で調達するタイプのキーボードスライダー(クランプ式)を購入することとなりました。

WiViVi キーボードスライダー

「板用のネジは自分で用意してください」とあるわりに、ネジのサイズが書いていない。まあ最悪ボンドでもいいかということで注文。

到着後、クランプ側のレールは特に問題無くネジで固定。

天板

製品の耐荷重のカタログスペックがどこまで信用できるかは分からないものの、想定の奥行きを超える意味もありません。25cmになるようにします。

そうそう、デスクの幅はフルで60cmですが、角が丸まっているので実際にクランプが設置できる幅はそれよりも狭くなります。 今回、天板のサイズは45cmとしました。

板類の調達はハンズ。450mm*300mmの定型サイズMDF材があったので、300mmを250mmに一度カットしてもらって加工はほぼ完了。 渋い感じの木材にすることも考えましたが、でも安いスライダーとDMM.Makeのデスクに付けるやつだしなあ、と思うとそんなに悩むこともない。 板は950円くらい、加工が数十円で計1000円程度。

ついでにレールとの合わせるようのネジを購入。トラスでタッピングネジ、板が15mm厚だったので10mmの長さ、径は4mm。径は目測で決めましたが、結果的に問題無く固定できました。

加工

先ず簡易的な防水スプレーをかける。MDF材だしね。

スプレーをかけたMDF材の写真

続いて下穴空け。スプレー前にやるべきかもしれないが、隠れる部分だし妥協。

一般家庭にある、L字クランプと電動ドリルドライバとコンクリートブロックに木片を接着したものを使いました。

レールの上から電動ドリルドライバでネジを回す。養生テープが見つからなかったので適当なテープを使いましたが、そんなにタイトな穴でもなかったので、無くても大丈夫だったかもしれない。

板にレールを取り付ける写真

レールをクランプ側に差し込んで完成です。

天板を取り付けたキーボードスライダーの写真

設置

レールが平行になっているかがドキドキポイントですが、無事成功。最初から規格サイズの板使っていると端が合わせ易くて好いですね。

そもそもフルサイズのキーボード使ってなかったので。MINILA-R Compatibleはかなり使い勝手が良いし、自宅作業では青軸カチャカチャしても周囲を気にしなくて良いので良い。

まとめ

  • それなりに体重をかけるクランプ式グッズは二点支えにしよう
  • DKS-LDC600に付けられるキーボードスライダーは天板幅45cmくらいで結構ギリギリ
  • 今回の総材料費 4000円弱くらい(一般家庭にある電動ドリルドライバその他の費用は除く)

技術系ラノベについて益体もなく考えていること

この記事はWORDIAN ADVENT CALENDAR 2022の24日目の記事です。

adventar.org

最早クリスマスイブの夜の過ごし方について自虐する年でもなくなった。お気に入りの蜂蜜酒メーカの蜂蜜酒を4種類ほど飲みながら書いている。

ホーム - WICKED WAY MEAD

今年のアドベントカレンダーではカクヨム小説投稿をしている。4日分埋めているタイミングでこの記事を書いている想定だった。しかし上手くいっていないのもそれはそれで想定通りでもある。

先ず、技術系ラノベとは何か。本記事では「技術紹介を軸とした創作小説」を技術系ラノベと称している。別にゴリゴリに技術解説をしている必要は無い。私に、「学習目的や興味を惹くにあたり、リファレンスやガイドが適さないケースで合致する存在が欲しい」という欲求が存在し、類似したコンセプトであろう創作について徒然なるなんちゃらを書くというだけの話である。主観がかなり混じるし評価について公正とは言えないので、ネガティブな評価の作品についてはタイトルの言及などは避ける。

自分の書いているものについて。これは出した後に無限に修正して完成しないところまで含めて心理的な安心感の源であり、仮にキッチリした内容になるまで表に出さない腹積もりであればあと3年は寝かせている。

この箇所のサマリは次であるので、暫く読み飛ばしても構わない。

  • 技術的に誠実であることを制作段階で意識しすぎると
    • 執筆中に資料に当たる頻度が高く一息に書きづらい
    • 会話の流れが組み立てづらい
    • 使用する思考領域が業務と被って疲弊をひきずる

アドカレ開始前に3日分くらいはストックを作ったが、およそ17日で破綻した。これは唯々文章が下手という要素以外に、技術系の内容を指向しているということも無関係とは言えないといってもいいんじゃないだろうか。 つまり技術的に明確に虚偽であることは書かないようにする、誤りがあれば修正していくことを企図しておくことが期待される。

実際、書いている最中に「あれ、これは嘘では?」と思い資料を読みにいって時間を消費するといったことがあった。最初から使う内容について精査し取材し整理しておくということが職業作家のスキルとして大事だろうことは容易に想像できる。作家じゃなくてもライティング・オーサリング・エディットをするなら行って然るべきではあるとは思うが。今回の場合、プロットとメモを用意していても自分の書いた文章への羞恥でまるで読もうとしなかった。自分の文章を直ぐに読むことができるというのは才能であると、つくづく思う。

会話劇を中心にすることにして書いている。後でまた言及するが、これは、創作の色を強めるのであれば「会話の流れ」を綺麗に繋ぎつつ望む方向に誘導することができなければ、「やたら理解の早く体系立った推論を行える初学者」などが誕生し、読者の没入を阻害することは明白であるからリスキーである。実際私も早々に破綻した。

この場合の望む方向とは技術内容についてであるが、実際の技術教導で一言ごとに「なるほど」とか言われたら結構ストレスを感じそうだ。

私は文章を書くとき思考能力が著しく下がる傾向がある。対話的な会話よりはマシであるが。それはさておき、技術的内容を含んだコミュニケーションというのは、平日の業務領域と重なるものである。無論、業務中に執筆などできないので終業後の時間を充てるわけだが、既に業務によって疲弊した領域を鞭打って作業させるのは疲れるのだと実感した。勿論、別に業務と一切関係無いファンタジー創作なら楽勝だったとかいう話ではない。ただ、書くという作業にリフレッシュ効果があまりに無かった。


とまあ個人的話は置いておいて、それを行うに至ったバックボーンが本題である。「お前もできてないじゃないか」というのはまあそれはそう。「やっぱり難しいね」というのが結論なので。

同人誌イベントや商業作品で技術ラノベの方向性を持つ作品は時折チェックしているのだが、多くの場合、こんな風に感じている。ここでは本題前の寸劇マンガが入るもの、会話ボックス(キャラクタのバストアップ画像とセリフをセットに表示するものとする)を含む。

この点、上手くいっていると思うのは『こうしす!』シリーズだ。インジェクションの例示に小説文章を使ったりといった、初学者が想像しやすい置き換えや、インシデントと対応の流れと結果のフィクションの混ぜ具合などが良くできていると思う。

  • 説明的に過ぎて創作としてのシュガーコートが無意味
  • 情報の密度がバラバラ

前者について。セキュリティに纏わるものであれば、起きる障害が典型的で、対処についてもそう。話が進む中でキャラクタの個性が消失していく。話・キャラクタの個性を出すために技術的な誠実さを削るのは本意ではいので、バランスを取るのは難しい。技術的説明をそのままストーリーに導入してしまうと登場人物の個性をないがしろにしかねない。それを行うのが自然なキャラクタ像というのもあるが、新入社員、新入生などのキャラクタをある技術解説のストーリーの中で成長させるのは鉄板だが、「学習した内容を体系的知識として昇華する」までを描写するなどというのは困難である。困難であると思う。でなければ「やたら理解の早く体系立った推論を行える初学者」が頻繁に登場する尤もらしい他の仮説が欲しい。

後者について。技術的内容は密度が濃いという想定を置いている。情報の密度というのは、テキストである方が濃いと決められるものでもないが、薄くなりがちなものもある。「マンガ・会話ボックスで行われるただの会話」だ。会話ボックスについていえば「ただの相槌」はかなり薄いと思っている。フローの中で急に会話ボックスを止めるというのも難しいが、「へぇー」を言わせるために顔画像とセリフの枠線で3行持っていかれたりするのは辛い。適材適所で

先日買った『ちょうぜつソフトウェア設計入門』(田中ひさてる, 技術評論社)のマンガ部分はアイキャッチと導入部分として丁度良い密度になっていると感じた。

また、ストーリー展開が面白すぎて技術解説に割いている箇所が頭に入らないというケースもあり得る。技術系というほどでもないが、中学時代、和訳がセットになっている英語の本で勉強しようとしたとき、続きが気になりすぎて途中から英語を読むのを止めて和訳の箇所のみを読みきり満足して辞めてしまった、ということがあった。理解に時間を要する箇所という点では技術ラノベの技術部分というのは同じ問題を孕む。技術部分の情報密度が高すぎる状態、ともいえるだろう。ラノベ部分の密度が薄いというより、この場合ストーリーによるフローが良すぎると捉えてほしい。 この密度を下げるのは、技術力文章力ともにかなり力量の要る作業であることは想像に難くない。となるとストーリーの進みをゆったりとする方向が考えられる。この点でシノギを削っている最前線はソシャゲのシナリオ部分ではなかろうか。

とりあえず、年末年始で25日分までは書こう。

2022年末のオーディオ環境

このブログの最後の記事が2021年の音楽環境の話だったので、今どうなっているかの話。

この記事はWORDIAN ADVENT CALENDAR 2022 23日目の記事です。

別のアドカレが終わってないんだが。

DAP

去年DX160 ver.2020買ったって書いていたじゃないですか。 DX170買いました。

DX160(ver.2020) からDX170ということで、diffで示すのが良いのかな。

製品サイクル的に長期のセキュリティ保証が厳しいインターネット接続端末に対する解のうち、最も簡単なものは製品サイクルに従って買い換えるです。 ということで、Androidのバージョン。これが8.1から11になりました。他の中華DAPが10だったりする中、11です。これは嬉しい。 より高級なDAPにしたからといってセキュリティ周りのサポートが良くなるわけでないのがDAP業界。メーカーはAndroidにカスタムを施していることを喧伝するが、カスタムによってどうにもならなくなったOSと心中したくはないんだけどなあ。

BlueToothについて。DX160 ver. 2020のBTは貧弱で、街中で割と頻繁に不安定になっていた箇所の改善を期待していたのだけれど、不安定さはDX170でもあまり変化無し。

全体的な動作が改善しています。DX160 ver 2020はモッサリ感があってエントリーモデルっぽさを感じていたんですが、DX170では体感的にはかなりキビキビ動きます。他の方のDX170レビューを見たりするとモッサリしているという感想が結構ありますが、DX160と比べるとかなり応答性は上がっていると感じます。

UIについて。上部をスワイプすると出てくる簡易メニューの表示がちょっと変わりました。

  • ゲインのHIGH/LOW切り換えが表示されるようになりました。いや、前からあったような気もしてきた。
  • デジタルフィルターの表示が「D1」「D2」「D3」「D4」「D5」に変わりました。これは「Fast Roll Off」「Short Delay Slow Roll Off」「Short Delay Fast Roll Off」「Slow Roll Off」「NOS」だったもので、Mango Playerだとそちらの名前で表示されます。メニュー項目数が増えたことによる変更かな、なんて思っていますが、これは数字じゃよく分からんので止めてほしい。

物理的には電源ボタンがボリュームノブの押し込みに変更になりました。DX160 ver.2020の電源ボタンは微妙に固くてストレスになっていたので改善点だと思います。

個体差かもしれないけれど、以前はCOAXIALの接続位置が完全に押し込むとずれていて微妙だったのが今回は大丈夫になっていた。

DAC+アンプ

以前、というかつい先日まではDENON PMA-60を使っていた。これはデザインも可愛くて使い勝手も良いものなのだけれど、一体でDACからスピーカー出力までいってしまうので、ゴチャゴチャ経路を入れ換えて游ぶなどの使い方には向かなかった。プリアウトが出ていれば続投も考えられたけれど、サブウーファー用の口しか無いのだった。 つまり「そろそろ何か買い換えたい」という欲求が先に来ていたわけです。消費時代が全部悪い。

合わせるスピーカーは暫定でDALI SPEKTOR1。暫定というのは自作フルレンジに変更予定があるので。

鳴らす部屋は8畳無い程度なので、めちゃくちゃ高出力である必要はありません。まあそれはそれとしてデカいスピーカーからデカい音(Not Equal 大音量)が聴きたくて自作するんですが。

扨、気になっていたアンプがあります。その名はFOSTEX AP-25

何故気になったのかといえば、スピーカー自作のために漁っていたら紹介記事を目にしたから。

note.com

www.xperience.jp

ブログ記事による宣伝にそれなりに弱いことがバレてしまいました。特に気になったのは次の箇所です。

  • 使い方として、「デュアルモノラルアンプ」としても動作が可能であり、フルレンジ左右を1つずつ使って鳴らすというもの
  • バナナプラグ対応の出力口

しかしいざ買い換えとなると躊躇するもの。 悶々と過ごすある日。整体の兄ちゃんとの会話。

「ヨドバシのポイントそれなりに溜まってて。リリースガンか低周波治療器でも買おうかなって思うんですけどいいのありますかねえ」

「あー、どうなんですかねえ」

「スピーカー作る弾みにするために、アンプ買っちゃうのも良いかも、なんて思ったりもするんですけれど」

「!それいいじゃないですか! 興味あるんで出来たら見せてください!」

そんな勢いでポチッとな。なお、ポイント適用は忘れていた

AP-25はRCA入力でスピーカー出力。前段は基本的にRCAで吐く必要があります。DACを手配しなければなりません。

AP-25だってオーディオ的には安いモデルといってもまあまあのお値段。将来的なグレードアップはあるにしても、「現在の用途をカバー可能でそれなりに安価」を探していました。 AP-25に目を向けたのが6月頃。で、今年9月に出たNFJ DAC-X6J+、そして10月にDAC-X6J+W。DAC-X6J+WはNFJ DAC-X6J+の入力に加えBlueTooth 5.0に対応しています。コレだよコレ。現代っ子なので、BTは無いとちょっとずつストレスが溜まるので決め手でした。ここを気にしなければもうちょい頑張ってToppingとかにしてたかも。

そんなワケでコイズミ無線の店舗にてDAC-X6J+WとDCアダプタ12Vを購入。 以前にサブバッフル板とか鬼爪ナット買ったりしてます。

www.koizumi-musen.com

そしてヨドバシポイントを使い電源タップ購入。PMA-60は1機だったので何も考えずAV機器全部同じ電源タップから取っていたのだけれど、オーディオ周りの要電源機材が増えるので。

ということでね。

一番上の火が入っていない真空管のやつはStereo Mookの真空管グラフィックイコライザーですね。2022年8月にリバイバル付録になっていたらしいのは知らなかった。可愛い真空管と可愛いグライコが一緒になって可愛くないわけがないんですね。24V喰うところはあまり可愛くないですが。

24VのDCはコイズミ無線で購入しました。ということでね(2)。

はい可愛い。

さて、現在の不便な箇所としては、次の箇所があります。

  • PMA-60のときはリモコンで行えた入力切り換えが物理スイッチオンリーになった
  • 物理スイッチを押すと機材が奥に後退する
  • 電源ONOFFをする機材が増えた
  • DAC側の音量調整があるの面倒くさい

まあ、分かっていたことではあるので許容範囲でしょう。

音についてのレビューが求められているところだとは思うんですが、今回変数(新調機材)が多すぎてそれぞれの機器の特徴みたいなのは語りにくいんですよね。 先ず、DAC-X6J+W。思っていたよりもちゃんと音出しているな、とは感じます。192kHzの音源とか持っていないんで、その辺りはアレですが。同じ音源をBT経由で聴いたときとCOAXIAL経由で聴いたときなんかは、元音源の音質が反映されたなりに細かく再生できていると思います。並べて聴かないと分からない耳ですが。

そしてAP-25。徐々にボリュームノブを捻って上げていくときに「あ、これはイケるな」という感覚がありました。何がイケるのかは分かっていませんが。

2つを合わせて幾つかの入力を切り換えたときに感じたのは「Optical経由で出しているYouTubeの音源、音圧が耳にキツい」でした。 そんなワケで真空管グライコをDACとAP-25間に配置しました。フラットな位置だと経由分出力が下がるので、DAC-X6J+Wの出力をMAXにしてAP-25もちょっと上げます。 グライコで+へ振るのは真空管の歪みが心地良い範囲を超えがちになるので、やらない方が良いと思います。

そんな感じで調っちまったなあ。自作スピーカを鳴らすための準備が。……作らなきゃ……。

最近のプライベート作業環境 音楽編

Digital Audio PlayerはこれまでPioneerのXDP-30Rを使っていた。結構長く使ったと思う。2.5 mmバランス端子があったりmicroSDが2枚差さったり、BlueToothはaptX使えるしで、なかなか良かった。とはいえ、アップデートで多少改善されたものの、アルファベット以外で曲の検索などは結構大変だ。一字ずつ探すのはやってられん。

で、オーディオはエンジョイ勢だしあまり高いものを買うのはね、ということで最近 iBassoのDX160 ver.2020を購入した。iBassoは以前HDP-R10*1を買ったことがあり、メジャー路線から明らかに外れたものを出す感じが好きだったのでブランドで候補にしていた。

今までの2.5 mmバランス端子は使えんので、4.4 mmのものを買う必要がある。エンジョイ勢なので今まではセットで買ったPioneer純正イヤホンとアンケート当選でONKYOから貰ったヘッドホンしかなかったので。いや仕方ないよなあ。やっぱ買うしかないよなあ。

e-イヤホンでintime GOを購入。皆碧2買っとるので別のに。嘘です。ミーハーなので、重低音にこだわりがあるって書いてあってつい。

https://intime-acoustic.jp/?pid=130664055 プレビューが碧2になっとるのでURLのみ。

折角のmmcxなのでケーブルも買った。音が変わることは分かる。

さて、こいつに差さるmicroSDは1枚。社会人になったことだし、でっかくいこうと秋葉原で1TBのmicroSDを購入。

Androidバージョンは8.1だし本体容量に余裕があるわけでもないのでアプリはGoogle Playを導入してYouTube MusicとFoobar2000を導入。手持ち音源が96 kHz程度までなのでまあ良いんですよこれで。 入力用にAndroidATOKを購入。ATOKを買っていたアカウントが現在メインでないアカウントだったのでメインアカウントで買い直した。複数アカウントが紐付いているスマートフォンだと別アカウントで同じアプリを買うことができなかったんですが、これ不具合では?

暫く使ってみて。

  • 通勤時のQoLが上がった。すぐに聴きたい曲が検索できる。汎用OSの利点~。
  • 他の人の感想でもあったがBTの接続は不安定。
  • 画面サイズがデカくなったのでジャケット画像の解像度が気になってきた。
  • 4.4 mmで聞いててもP.O(Phone Out)とL.O(Line Out)で出力音量変わるのに「3.5mm Interface」って書いてあるのよく分かってない。
  • 光デジタルに対応してると思って3.5 mm-角型光デジタルケーブル買ったがそんなことはなかった(対応しているのはSPDIF 3.5 mm-同軸)

そして「なんかmicroSD差しっぱなしだと起動しない」

相性問題か? これ自体は音量と電源同時押しによるリセットやなんかで「起動しなくなる」は避けられるんですが。まあ起動時に外して差し直せば認識はするので暫く(一ヶ月ほど)これで運用した。

そしてふと気付いた。

「フォーマットなんだっけこれ」

exFATだった。オイオイオイ。

ということでFAT32で再フォーマット。問題はセコセコ入れてた楽曲の入れ直しよ。 現在の楽曲管理はGoogle Driveにしてあって、ここから入れ直すことになる。 ところでアンドロイドアプリのGoogle Driveは1曲ずつしかダウンロードできない。 数千曲をそれでやるのはまあ大変なのでWin機で作業。 数千曲を一気にやろうとしたら途中でアレな状態になったらしく何もかも止まったGoogle Drive File Stream(まあ今は名前がGoogle Driveなんですが)は見た目そのままGoogle Driveのファイルにすぐアクセスできるように見えるが、クラウドストレージの常として、利用時にローカルにダウンロードされるんで同時に他のデバイスへのコピーとかが走ってるとときどき怖いんだな。 結局2日くらいにチマチマ作業を進めた。管理上1ファイルずつflacはやっぱ辛いね。 要件を満たすのはmkaなんですが、再生環境が少ないのと皆もはや使っとらんのでアルバムのまとめ方とか本当にこれでいいんかみたいな感じで作ってみては破棄している。

*1:電源ON時にポップノイズ走るのが改善しなかったのが本当に残念だった。

XSL-FO組A6小説暫定公開

この記事は百合SS Advent Calendar 2020の25日目ということにします。

adventar.org

https://drive.google.com/file/d/1-wG6iqoZesniTzK6IXau9qAo7cQ6P8cQ/view?usp=sharing

XSL-FO組版をしていますが、使っていないプロパティや版面計算を詰めていないなどあるのでFOの公開は暫くしません。