組版トリガ
この記事はEWB アドベントカレンダー2019 の7日目の記事です。
組版トリガの書式
組版トリガは組版者が使うことを想定したマークアップです。基本的に関数っぽい書式になります。 ものによってはが透けて見えますが、 基本的にはの命令に全対応するわけではなく、書籍執筆で必要になるものを用意しています。
@@<文字列>()
例外的に、ブロック的に宣言する要素の終了位置を示す@@end
はパーレンを後ろに取りません。取ればいいのに。
改行
軽量マークアップとして見ると改行が2種類あるのは珍しいですね。EWBは書籍用マークアップであって、「軽量マークアップだ」と言ったわけではないので、比べるべき場所ではないのかもしれませんが。
@@break()
と@@hbreak()
では改行後の動作が異なります。前者は左右に広げ、後者は左揃えです。
@@break()
のオプションじゃあ駄目だったんでしょうか。気になりポイントですね。
@@break() @@hbreak()
改行の抑制
のテクニックである、mbox
による改行抑制がEWBでも可能です。トリガ名はなんと
@@mbox()
です! まあ組版担当はの分かり手でしょうからね。
@@mbox()
から開始し、@@end
で終了します。()
の中に要素を入れる訳ではないので注意して書きましょうね。
@@mbox() ... @@end
改ページ
パブリッシャーさん! 引数を取るトリガですよ! 引数!
動作がこの2つどう違うのか、ハンドブックだとよくわかりません。 一応後者は「白ページをつくる」トリガなのですが、書籍のことなんもわからんな。
@@clearpage(<数字>) @@siropage(<数字>)
スペースの調整
縦方向、横方向のスペース。魔の命令ですね。使える単位が「mm
」「H
(歯)」「L
(行)(vspace専用)」「W
(字)(hspace専用)」なのは地味に嬉しい人が多いのでは。
@@vspace(<dim>) @@hspace(<dim>)
揃え
揃え。それ以外に書きようがない。
@@left() @@end @@center() @@end @@right() @@end
字下げ
インデント幅は字数で1
〜9
までの指定が可能。dedentはないです。
鉤括弧はsedで対応していたようなので、それ以外の用途ですね。
@@jisage(<数字>) @@end
表組前後のアキ調整
トリガ名が命名的にはちょっと分かりづらいですね。
``ewb @@lineheight(<前アキdim>,<後アキdim>)
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